”ジャダニブルー(JYADANI BLUE)”の秘密・・・
今日は、ホワイトロードのツイッターに最近、時々出てくる、『ジャダニブルー』という耳慣れない言葉に触れながら蛇谷川について少し話してみようかの。
ホワイトロードは石川県側はほとんどの区間、蛇谷川に沿って走っており、沿線に見える絶景の渓谷やいくつもの滝はみんな蛇谷川がつくり出したものなんじゃ。川には一年をとおして冷たく透き通った水が流れているが、その流れを見るとところどころ深くなった所が綺麗なブルーになっているのがご覧いただけるだろうか。
別に藻が生えて緑色になっているわけでも川底の石が青いわけでもないぞ。透き通っていながらまるでブルーのインクを溶かしたように青く見える光景を見て、わしは同じように美しい流れで全国的にも有名な高知県の仁淀川の『仁淀ブルー』を思い出し、これにならって『ジャダニブルー』と呼ぶことにしたんじゃ
ここでどうして、蛇谷川には『ジャダニブルー』が見られるのか、理由を考えてみたぞ。
・一つには、もちろん川沿いには豊かな原生林が広がり崩壊した山も少なく、大きな雨が降っても土砂の流入が少ないこと
・二つ目は水源となっている山一帯に広がるブナを中心とし原生林、特にブナは緑のダムと言われる森林の中でも最も降った雨を蓄える能力が高いと言われる植生なんだ。降った雨をしっかり蓄え少しずつ川に流し出しているんじゃな。
・三つ目は全国有数の豪雪地帯でもあり春先の雪解け水をはじめ年間を通して水温が低く、極端に水位の変動があるわけでもない、このことから川底や水に藻が生えにくいんじゃな。
こんな理由からではないかとわしなりに考えてみたんじゃが
透明度の高い水に波長の短い青い光だけが反射し他は吸収されることで水は青く見えると言われるが、蛇谷川が青く見えるのもそれだけ水の透明度が高いからなんじゃろう。
いずれにしても、水源となる原生林、白山の豊かな自然が、大きな雨が降ってもやみさえすれば、どこの川よりも早く澄んだ流れを取り戻し、夏場水遊びするには少し冷たいかもしれんがその冷たく澄んだ流れが『ジャダニブルー』の美しさを作り出しているんじゃないだろうかな。
8月もじきに終わり、もうじき秋、もちろん蛇谷渓谷の紅葉は日本一美しいが、みんなも一度そんな蛇谷川ものぞきこみ『ジャダニブルー』の美しい光景を見に来てみんかの。